食料自給率の本です。
よく言われることがありますが、日本は食料自給率が低く、もし食料が輸入できなくなったら大変なことになる。という、まぁよくある論調の本ではあります。
でも、この本は各国の食料自給率を独自に計算するという、大作業を実施し、その結果が載ってます。数年がかりだったようで、各国の状況がわかる資料は、たぶんこの本だけでしょう。
1年に、300キロの穀類食べ切れるの?
上記のような大作業のわりには、食料問題を語るのに、ほぼ穀類(小麦、コメ、トウモロコシ、その他大豆、キビ、ソルガム)の生産量27億トンと、現在の人口80億人の話しかしておらず、単純に割り算すると、1年1人あたり、300キロちょっとになり、家畜に与えて肉にして食べれば到底たりない。(肉にするとカロリーが数分の一になる)
だから、1年1人あたり500キロの穀類が必要って論法です。(たしかに日本人一人あたり年間平均30キロほどの肉をたべているそうので、それを考えると、そうかもってなる。)
イモ、どうなってるの?
当然、穀類に含まれていないイモ類、ジャガイモの3億7600万トンはどこへいったの?キャッサバの1億6000万トンは?ついでに玉ねぎの9300万トン、ついでにりんごの8600万トンは?
(これ全部ググったら出てきました)
なんか、生産量だけ見ると食料足りてるように思える。
農地法、それっておいしいの?
恥ずかしながら知りませんでしたが、日本では農地法っていう法律があり、農家以外の人が農地を所有できないことになっているらしい。
農地から宅地等への転換がややこしいくらいの知識はありましたが、そんな法律があったなんて昨日まで知りませんでした。
著者が言うように、たしかに戦後の農地開放時には必要な法律だったのかもしれませんが、今、必要とも思えない。(この他にも様々な制限があり、農業法人が上手くいかない理由になっているよう)
日本の農業の闇は深い
たしかに、数字の扱いに同意できない部分はあるが、法律面から日本の農業の問題を考えさせてくれるって意味では読む価値のある良書、しかも新書だからすぐに読めちゃう。(257ページ)
年末、年始に、これまで思ってもみなかったことを考えてみたいって人にはいいかも


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